コペルニクス的転回

ソーシャルゲーム等のサブカルチャーを心理学的アプローチで考察しているブログです。その他コラム等も。

【意識】パーソナリティとアイデンティティの違い~自己分析の大きなヒント!~【無意識】

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こんにちは~!お久しぶりの更新になってしまいました。第5回公演感想シリーズを年内に終わらせる予定だったのですが、気付けば2019年です…。せめて第6回公演が始まる前にはアップしたいところですね。皆さま、本年もどうぞよろしくお願いします。(Too late!)
前回の記事にて少し記載しましたが、今週引っ越しをするため今現在もなお様々な準備に追われております(笑)引っ越しが終わって落ち着いたらたくさん更新しようと思いますのでよろしくお願いいたします!

さて、今回は基礎記事です。最近の目安箱の傾向を見ると基礎記事案件なご質問が結構増えてきているので、その中でも多かったとあるご質問にお答えしようと思います。

 

Q.何度自己分析しても自分が分かりません。

とある質問とはこのようなものです。分析心理学を知って自分の行動を振り返ってみても「時と場合による」ものだったり意識して行動したところばかりに偏りが出てしまっていたり。なので毎回結果にバラつきが出たりして、自分のタイプがいつまで経っても分からないという方からのコメントを多くいただきます。

一体それはなぜなのでしょう?

A. パーソナリティ診断には基本的に他者からのフィードバックが必要です。

例えばMBTIでいえば本来、有資格者からのフィードバックを受けてはじめて成立するものです。(当ブログは公式の言うところの「MBTIもどき」と思っていただけますと幸いです。あくまでも個人的な研究であり、専門性を保証するものではございません)
どうしてそんな面倒なことをするのかというと、自分が思っている自分…つまり意識的な部分での自分だけが客観的な自分の姿ではないからです。フロイトの精神分析学・ユングの分析心理学に共通している事項は【人には意識領域と無意識領域がある】ということ。この無意識領域というのは、他者からのフィードバックを借りてはじめて認識できる自分の性質なのではないかと私は考えております。

意識と無意識~わたしの行動の例~

私はこれまでに他者からの性質的なフィードバックを数々受けたことにより「他者から私はこう見えている」という見解をたくさん得てきました。

例えばこんなことがありました。私は自分でプリンが好きだとは思っていなかったのですが、最近「プリンが好きかもしれない」と気付いたので例のISFJ友人に「私はプリンが好きだということに最近気付いたんだぁ」とお話したんです。そしたら「私はさえこがプリンが好きなこと、とっくに知っていたよ」と返ってきたんです。しかも「プリンの中でも神戸プリンが好きだよね」と追加情報までいただいて(笑)
どうやら学生の頃、私の家に泊まった時に私は友人に「このプリン本当に美味しいから食べて!」とプリンをもてなしたらしいのです。当時の私はプリンにハマっていたのでしょうか…?無意識なのでわからないのですが、彼女の目には私がプリンをたいそう気に入っているように見えたのでしょう。でも、実際に私はプリンが好きだったのです。しかしフィードバックされなかったので、最近まで気付くことができずにいました…。

これと同様の原理はA3!の『真夜中の住人』イベントストーリーでも見ることができます。丞が東に「海、好きでしたよね」と尋ねるも、東はいつどこでそんなことを言ったか覚えていません。ただ根も葉もないことを丞が言うとは思えないので、丞の目には東は海がお気に入りのように見えていたのです。そしてそれをずっと覚えています。

「パーソナリティ」と「アイデンティティ」

このように他者は様々な“わたし”を見つけてくれます。それは私が知っていたはずの“わたし”とはまた違った姿であることも少なくありません。
このように「他者から見た自分らしさ」のことをパーソナリティといいます。MBTIなどの性格類型論で指しているのはこのパーソナリティのことです。
一方で「自分で定義した自分像」のことをアイデンティティと呼びます。何度自己分析をしても自分がわからない!と嘆かれている方はもしかしたら、自己(パーソナリティ)ではなく自我(アイデンティティ)を分析しようとしていたのかもしれません。(もちろんアイデンティティもパーソナリティには影響してきますが…)

では、パーソナリティとアイデンティティの例を具体的に見てみましょう。とても分かりやすい例でいえばガイでしょうか。

◆ガイのパーソナリティ(自己)「他者が感じるガイ」

  • ガイさんは人間だ
  • ガイさんは感情がわかりづらいけれど、とても暖かい人ですね
  • ガイは無口だけど、たまに面白いことを言う。ずるい

◆ガイのアイデンティティ(自我)「ガイの定義したガイ」

  • 俺はアンドロイドだ(幼い頃から感情表現が希薄である)
  • 人の感情は分からない

他者からは「人間」「暖かい」「面白い」などというコメントが出ていますが、ガイ自身これらを感じていたわけではありません。また、ガイは祖国の花をキレイだと感じ気に入っていた様子ですが無意識的であり、紬に示唆されるまでそれに気付いていませんでした。もちろんガイさんの軸となる表面的な性格はポーカーフェイス・寡黙・厳密・ロジカルなどが当てはまりますが、それらの「行動の裏に隠された意味」の部分を見てみると、彼はとても思慮深く温かいですし天然ボケで茶目っ気のある人なのです。これらをすべて含めてガイのパーソナリティが形成されると考えます。

冬組メンバーは年齢も精神的にも大人な人たちが集まっているので、比較的アイデンティティとパーソナリティに隔たりがないキャラクターが多いです。特に誉や東は整合が取れており「自分は周囲からどう思われているか」「何が出来て何が出来ないのか」などという客観的な自己分析ができているキャラクターですね。もちろんこれは性格的な特性もありますが、彼らが持つ“大人の余裕”みたいな感じはこういったことが要因だったりします。上記で例に挙げたガイも、劇団に入って他者と関わっていく中で客観的な自己・それから客観的な他者を分析しているような描写が多く見られますね。

人と関わり違いを認識することが自己発見につながる

このように人間だれしも「自分で思っていたよりも実は私は〇〇だったようだ」という事例がたくさんあります。誰かから示唆されて気付くこと、また自分が誰かと関わる中で気付くことなど様々です。ですからMBTI等の簡易テストを「自分で定義した自分」で受けてしまっている場合、正確なパーソナリティが出ることはないと言えるかもしれません。

ガイの例のように、パーソナリティを知るには他者からのフィードバックや他者との関わりが必要です。同じ行動をしていても人はそれぞれ動機も目的も違います。しかしそれは誰かと深く関わり合わなければ分かり得ないこと…。また様々な人と関わることで見えてくる自分の意外な一面もあったりします。私のプリンの例のように、例え些細でくだらない会話だとしてもその積み重ねがパーソナリティの認識に繋がる大きなヒントになっていくのではないでしょうか!

総括

現在すべてお答えできているわけではないのですが、目安箱にいただくご意見やご質問に目を通しては皆さんが日ごろ考えていることやパーソナリティに関する疑問点を認識し考えさせられております。個別で答えることができないものも、こうしてブログのテーマにして書かせていただいたりもしますので不思議に思ったことや皆さんが新たに発見した仮説などもぜひ聞かせていただきたいな~と思います!

私は大学で心理学専攻だったこともあり、その時代の知人とはよく「○○ちゃんはこういう性格だから、△△した場合こういう行動に出そうだよね~」「わかるー!」などという会話を日常的にしてきました。わざわざ真剣に語らい合わずともこのように楽しい会話で新たな自己を発見してみるのも良いかもしれませんよ。そうした会話は同時に他者にも新たな見解を与えることになるかもしれません。こうして相互理解を深めることで普段の些細な会話も違う視点で楽しむことのきっかけにもなるでしょう!